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おすすめ森田療法の本

これから、気が向いたときに、
おすすめの森田療法関連本を挙げていこうと思ってます。


といっても、このブログを読まれる方は大体、
いまさら森田療法の概略は分かっていると思います。


大体、森田療法の本は、多くは療法の基本的なことが
ならべてあるだけで、ほかは体験記なんかで、
全然新鮮味がないのです。


こんなに誤解しやすい森田療法なのに、そこを
くわしく述べた本は少なく、ほとんどが
基本技法の解説周辺にとどまります。

だから紹介したい本といっても少ないです。


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ところで
森田自身の著作はどうなのか。

森田自身の著作って、
なかなか滋味ある文章ですし、まったく
人間や神経症をよくみつめた天才を感じますが、
いかんせん、まわりくどいし表現もすこし固いし、
話の脈略もとりにくい。

なので意外にきちんと読まれていないのではないでしょうか。


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とにかく神経症で困っている人は、無理もないですが
簡単に、はやく、よくなりたい、と焦りがちです。


「なすべきをなせ」という間違った指導に
惹かれる人がそれなりに多いのは、そのシンプルなカタチが
解決を焦る神経症者の欲求に合致してしまうから、という面もあります。



焦ると「簡単」をもとめたくなります。


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ところで、
今回紹介する本は、そういう焦る方のために、
簡単なものを紹介します。

それは
心理療法プリマーズ「森田療法」(ミネルヴァ書房)の


120ページからの、2,3ページ


そこだけです。(笑)


外来森田療法において、患者にどのような
語りかけをするかという具体例が、
いくつかぐらい載っているのが120ページです。

当然読んでも、わかりやすい。

例えば

「不安か安心か二者択一の態度ですね」

とか

「不安はなくなるものではないですよね。なにかやってるうちに
まぎれるものですよね」

などと、シンプルな言葉で、事実に気づかせてくれます。

すでにわかっていることかもしれませんが
こうしてあらためて会話風にして触れてみると、
意外に新鮮にうけとれるかもしれません。

その後のページは、このブログでも述べてきた森田療法の
誤解について述べられていて、もう自分のいいたいことが
ほとんど言い尽くされている感じです。

大きな本屋にあると思うので、別に買わずに(笑)
立ち読みして、気に入った言葉があれば、なるほどと
思って本棚に戻せばいいと思います。


森田療法 (心理療法プリマーズ)森田療法 (心理療法プリマーズ)
(2005/11)
北西 憲二、中村 敬 他

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